熊本地震の備忘録

雑記

どうにかこうにか家のほうの後片付けも落ち着いてきたので忘れないうちに地震のメモ的な物をば
(三回目が来ない事を願いつつ・・・)
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◎自分の地震の影響具合
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家具や物がグチャグチャに散らかり、瓦が一部ズレ、壁にヒビ多数
テレビが割れ液晶漏れで廃棄、プラの箱類が多数割れ廃棄、玄関の靴棚の足が折れ切断加工し再利用
停電は当初の数時間、断水は1日くらい?(以後数日は濁った水)、ガスはプロパンなので使用可能状態
水道の復旧が早かったので避難所へは行かず、2日ほど車で寝る
職場も同様に棚など色々崩れ、ビル外壁は一部剥離、断水など
相手先企業の中にはビルが立ち入り禁止になく引越しを余儀なくされたとかなんとか
現在は周囲の家電店や大型スーパーを除く店も平常営業になり始め
家の片付けと次に備えての準備も終わりひと段落中
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◎地震発生当初の思い出
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 2回目の地震発生時は寝てましたが最初の揺れ始めで目が覚める
 「強い余震だな・・・」と最初思ってたけどドンドン強くなるし終わらない
 「こりゃやべーーーーー」と心で叫びつつベッドの上でしばらく揺すぶられ続ける・・・
 物が落ちる音、なにかガタンガタンと叩く音、何かがきしむ音の大合唱
 1回目の地震後であったので電気付けたままだったけど途中で停電し真っ暗
 揺れが収まった後の静けさがやたら印象的
 
 部屋はいらないものを積みすぎている為かいろんなものがひっくり返り中身が散らばってもうゴミ屋敷状態
 地震がおさまってから定位置につるしてあったライトをもって退避
 近くにライト吊るしといて良かった・・と思ったのもつかの間・・・メガネが無い!!!
 枕元の台においたはずだけど見つからない!! こんな時に良く見えないとか・・・
 どうしても見つからなかったのでひとまず諦めて屋外に退避、この時バイク用にしてるウエストバッグも持ち出す
 この時廊下のライトのガラスっぽいものでできたランプシェードが割れていたらしくガラス片を踏んで足の裏を少し切る
 
 停電からの復旧時に漏電で火事になるとか聞いていたのでブレーカーを落とし
 近くの車置いてる月極駐車場まで退避、次第に御近所さんの方々も集まりだす
 
 バイク用のウエストバッグにあった絆創膏などで足の治療してちょっと落ち着いた所で家に再突入
 車の鍵とメガネ(予備)とライト、水、ラジオなどを持ち出す、それと合わせて着替える
 この段階で2時くらいだったかな?
 その後は駐車場でブルーシートを広げて御近所さんの方々と待機
 (その間、何度かブルーシートや毛布や座布団など足りない物を取りに家を往復)
 3時くらい?に電気が戻る
 けどそのまま御近所の方々と夜が明けるまで避難
 夜明けまでの間に近所の様子見や自販機で水を買ってきたりとウロチョロする
 (近所の平均年齢からすると若衆なので・・・)
 明るくなると落ち着きが出るようで近所の方々も家の様子などを見に戻り始める
 水圧が弱いものの水が出たので風呂やタンクに水を溜始め(その後しばらくして断水)
 
 余震にビビりつつも車を移動したり使える荷物を外に出しておいたり、家の中を片づけたり
 その後2日くらい夜は車の中で睡眠
 と、こんな感じ
 現在は自分の周囲の話ではありますが水道も通常通りになり周囲のスーパーやコンビニも普通にもどり
 高速道路も復旧しホームセンターも営業を再開、 あとは家電量販店が復活すればといったところでしょうか
 自分周囲はライフラインの復旧は早かったほうだと思います、
 隣町ではずっと断水してましたし熊本市の中でも被災状況はバラバラな感じでした
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◎気付いた点、聞いた事など
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・メガネやコンタクト利用者は吹き飛んだりゴミに埋もれないようなところに置いて寝ることを推奨、できるなら予備も
 あんな状況でメガネ見つからずよく見えないとか・・・絶望感スゴイデス
・テレビは固定して無かったので思いっきり台からダイブしてて割れて液晶漏れを起こし廃棄
 次買うときはしっかり固定しようと心に誓う
・パソコンの液晶モニターは傷が入った程度で済んだが大きな擦り傷が2個所
 歯磨き粉を少し水で溶いたものを指で擦ると目立たなくなるとの事で実際やってみたら気にならないレベルまで修復できた
・小さい欠片でもガラス片は十分足を切る
 自分が踏んだのは1cmx5mmほどの四角柱状のもので鋭利に見えなかったけどパックリ切れた(深くは切れなかったけど)
・近所の人はシーリングライトも落ちてきたらしい、丁度良くクルッと回ってしまった?
・自販機は水→スポーツ飲料の順で売り切れる
 コーヒー類は最後まで売り切れにならなかった(途中でお札不可になってた)
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・夜明け後のコンビニに行ってみたけど人がいっぱい
 それでも御菓子類やおつまみ類、ジュース類、酒類は残ってた
 電気と店員さんが無事なら店によってはオープンして大活躍(災害時の方針とかあるのかな?)
 大型のスーパーなどは建物の安全点検などがあるらしく即座にオープンは難しいらしい
 大型家電量販店が復旧が一番遅い感じ
・古いブロック塀が近所でも多く倒れていた、神社の鳥居や石碑、石灯篭なども崩落
 ビルも外壁タイルなどの落下が目立つ、その重量からして超危険なレベル
 
 
・やっぱり瓦の落下や崩れなどは多数発生
 しばらく経過後どこかの工務店の人たちが来て近所中を応急処置して回ってた(うちもついでに)
・ガソリンスタンドは大行列と順次売り切れに
 
・高速道路が通行不可となったため渋滞がインターに繋がる国道で発生(高速道路復旧まで継続)
・後から家の中の落下物や家具の動きを見てみると東西方向に強く揺れた様子
 東西方向に長くなるような配置の物はあまり影響を受けていない
・マンションやアパート住まいの方ほどタンクが壊れたなどの理由で水道が復旧せず避難所通いが長くなる傾向あり
・車に瓦が降ってきた、ブロック塀が倒れ掛かってきた、などの話多数
 熊本城の石垣も崩れましたが、普通の家の石垣やブロック塀、ブロック組みの斜面なども崩れてたので
 地震発生時には最速で積み上げ式の壁からは離れるように
・断水復旧後しばらく出る濁った水でも浄水器を通せば飲めるがフィルターがすぐにダメになるので予備がいる
 (我が家はトレビーノというやつを付けてたが20倍速でフィルターがダメに、でもすごく助かった)
・湧水の出る公園が3km先にあったのだが地震発生後は茶色く濁ってしまったらしい
 温泉や湧水は地震後に枯れたり濁ったりが起こりえるので近くに水場がある環境の方もそれを過信されぬように
・バーナーやコンロを持っててもみんな集まって退避してる状態ではなかなか使いにくい・・・
 ので火を通さず食べられるものを備蓄するほうが良いと思う
・家具類は地震対策でなるべく固定してはいたものの壁が比較的脆かったらしくヒートン打ち込んでたものは抜けてた
 柱に打ちこんでいたものは抜けてなく倒れなかった
 メタルラックはタイラップでL字にしていたものは転倒を免れた
 でも中身は結構転落してた、でもそれで軽くなったから倒れなかったのかも?
 
・携帯、スマホ用の充電器関連商品はすぐに無くなってしばらく売切れ状態
 なるべく平常時に買っておいたほうが良いと思います
・居住環境や家族構成にもよるでしょうが地震後に修理などでお金が結構必要になったりします
 天災用の貯金も多少しておいたほうが良いと思います
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◎所感
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・台風と違って地震は終わりが見えにくいのと日々の片付け作業で非常に疲れます
・職場の片付けも追加でさらに疲れます
・ザワザワと落ち着かない感じ&興奮状態がずっと続く感じ(※当社比:遠足前日の5倍増量)
・しばらくはみんなある種の興奮状態?フワフワした空気がいろんな所で漂います
・余震にイライラ・・・熊本地震は回数記録更新中らしいですがもういいです・・・
・お金が修理や壊れたものの買いなおしで結構飛んでいきます
・比較的軽症な自分のところでもかなり疲弊しますのでもっとひどい地域での苦労は計り知れません
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◎今回役立ったアイテム
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・LEDライト&LEDランタン&LEDヘッドライト
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  夜の地震だったので大活躍、屋内で物探しなどは50ルーメンあれば明るさは十分
  真っ暗な夜道を避難所まで行く必要のある立地の方はすこし強力なものがあると良さそう
  元々こういうの好きでジェントスのものを複数もってましたが今はさらに買い足して各所に配置してます
  御近所さんに貸したりもあるので小さいものを複数もっているとなお良い感じ
  基本的にズボンのポケットに入れたまま寝ても痛くない程度の大きさのものが便利
・純水コットン&絆創膏
 
  ガラスを踏んで切った足の傷を治療するのに活躍、バイク用のウエストバッグに入れてる救急用
  最近は「消毒液は傷の治りを遅くする~」みたいな話を聞いていたのでこのセット
  純水コットンでキレイに傷を拭いて絆創膏をペタッと
・ラジオ
 
  ソニーの電池式ラジオ、昔からの愛用品
  みんな集まってる所でラジオを流し始めるとなかなか切りにくい状態になるので
  点ける時はそこに固定設置する気持ちで
  
・帽子
 
  なにも無いよりずっと良い 防具「ぬののぼうし」
  タオルなんかを挟んでさらに防御力アップ
  地震発生直後は建物で日差しを避けられない状態になりがちなのであったほうが良い
  
・お金
  自販機が生きてる可能性が高いので飲み物を買うために必要
  千円紙幣、と小銭を合わせて持っておくと良い感じ
・ハサミ(刃物)
 
  今回のメインで活躍したのはコクヨのハサミ達
  ライトと同様にポケットに入れたまま寝ても痛くない程度のものがお勧め
  主にロープやビニール紐のカットなど片付け時に使用
  いちおうビクトリノックスのソルジャーもいちおう少し活躍したが
  万能バサミのほうが使い勝手が良いのでそちらを避難セットに揃えようと思う
  
  
   例1)マイナスドライバー(大)で氷嚢用の氷を割った
   例2)天井の雨漏りのシミがでていたのでリーマーで天井板に穴を開けて水を逃がした
・傘
  おもに日差し避けに使用
  雨が降ってる状態であればなおさら必要
・車
 なんだかんだでガソリンさえあれば冷暖房完備の優秀なシェルター
 車を持ってる人であれば地震時の移動先を確認しておくといざという時に迷う必要無し
 (ある程度広くいつでもそこに入れる状態になっているスーパーなどの駐車場等)
・ブルーシート
 敷物として主に使用
 紐と棒とペグがあればタープとしても使用できそうではあるが・・・
 土の地面も固定できるものもなかったのでそのようには使用せず
 タープとして使えるかどうかは状況次第
・5年保存水
 ツーリング用の予備水としてバッグに入れっぱなしにしておくために買っておいた長期保存水
 500mlx3本だったけどなかなか役立ってくれた、真水は貴重になるので大事
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◎地震対策
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実際準備しておいて良かった事、次に備えて準備しておきたい事など
・ライトの準備
 ライトは「所定の位置」を決めておいて揺れても落下しない柱などに引っかけて置く事
 できるだけ複数個所に設置し寝る場所は真っ暗でも「ココの柱もしくは壁を探ればライトがある」状態にしておく事
 (台の上や引き出しの中だと倒れたりゴミに埋もれたりしてしまうので、真っ暗の中で探すのは至難)
・メガネやコンタクト
 飛んでいったり埋もれないように置き場所には工夫をせねば
 予備メガネは引き出しにいれ持ち出しバッグに入れて柱に吊り下げへ
・避難用の靴もしくはサンダルなどの準備
 袋に入れたり乾燥用のハンガーに掛けたりしてライトと同じように柱に吊り下げるなどして置くと良い
 やっぱり足切ると痛いので・・・
・車やバイクの鍵の定位置化
 今回はすぐ見つかったので良かったが、埋まっていたら途方に暮れてた
 「ココを探ればある」状態に吊り下げておく
・避難袋の配置
 いちおうリュックを隣の部屋に置いてたのだけど倒れた物、落ちてきた物などで埋まり塞がり最初は取り出せず・・・
 避難経路の動線上に埋まらないように吊り下げて置くことにする
 
・寝る場所の安全確保
 寝てる場所になにか倒れてこない&降ってこないような家具や荷物配置をば心がける
・家具の耐震
 メタルラックはL字にタイラップで組み合わせて倒れにくく
 我が家は壁が脆く強固に固定できないのでメタルラックの一部はパイプカッターなどで切り低重心化しました
 あとは倒れても逃げ場のある配置に
 
・車やバイクのガソリン
 車は丁度良く満タンにした直後だったのでGS行列には参加せずに済んだ
 今後メーターが半分になったら給油するように心がけるようにする
 バイクのほうはツーリング後はタンクの防錆もかねて満タンして保管なので問題無し
・車の移動先の下見
 車を持ってる人であれば地震時の移動先を確認しておくといざという時に迷う必要無し
 ある程度広くいつでもそこに入れる状態になっている近所のスーパーなどの駐車場等
 避難所へ車で行く場合は渋滞予測もある程度必要
 (熊本の場合は高速道路で通行不可になった区間の国道迂回路にて渋滞発生の様子)
・動きやすい服装
 地震以後の片付けなどで動き回ることになりますが、ジーパンが結構重くて肌に引っかかり疲れる
 運動用のジャージやトレッキング用のズボンが活動に向いている
 
・トイレ問題
 断水しても飲み水(もしくはジュース等の水分)の確保はあまり難しく無いがトイレが問題になる
 自分の家では今回は断水期間も短くトイレは大きな問題にならなかったが
 マンションやアパート住まいの人は避難所暮らしになる理由の1つになる
 いちおう非常用のトイレ袋&凝固剤のセットを20セット分確保してみた
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◎セローについて
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セロー関係がメインのブログなのでいちおうセローについて
セロー250は地震での転倒はしてませんでした、サスで吸収できる範囲だったのかな?
我が家の位置だと東西に強く揺れた様子なので丁度その方向に頭を向けてたのもあるかも
こんな時こそセローが活躍・・・と他の地震の時には思ってましたが
使ったのは職場への出勤初日に渋滞を避ける&道路状況確認目的で使用したのみ(その後は車で通勤)
地震の当初はこれから先この状態がいつまで続くか予測できない、ガソリンも供給再開の目処も不明
長期間続くようであれば遠くまで買い出しor水汲みに行かねば・・・
という理由でセローは温存し、結果的に秘密兵器は秘密のままという事に
自分の所は濁ってるけど水も早目に復旧しましたし電気もありました、食べ物も米や乾麺類が備蓄もありました
自販機も近くのものが動いてましたので無理に乗る必要性がほぼ無かったのと
道に色々落ちてたりしそうだし周囲も混乱状態だろうしこんな時に事故でも起こしたら・・・
と考えると中々怖くて乗る気になりませんでした。
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◎最後に
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いままで熊本は強い地震は来ないものと特に理由なく思ってたのですが
調べてみると400年前くらい前から何度か強い地震の記録が残っていたようです
地元の地震の歴史や活断層の場所なんかを調べてみて準備の参考にされるのも良いかもしれません
※地震以降近所で撮ったオマケ写真(特に意味は無いです)


雑記

Posted by カイトス